京東商城は、京東集団が運営する中国ECの巨大モールの一つです。日本Amazonのように自社販売が得意、中国では信頼がおけるショップとして評判があります。他店舗の出店もあり、電化製品を中心に、家具、雑貨、日用品など幅広く取り扱われています。
中国京東商城では、毎年、創業記念日である6月18日を中心に、大きなセールが開催されます。京東618と名付けられました。去年2017年の6月1日から18日まで売上176億ドルと発表されました。日本円に換算すると約2兆円です。2017年は女性の新規の買い物客が前年よりも約2倍増加し、ファッションやベビー商品などに人気が集まったようです。
京東の特徴
京東商城には、海外企業向けに「京東全球購(JD Worldwide)」というサイトもあり、すでに日本企業も多く出店しています。
例えば、ユニクロやミキハウス、赤ちゃん本舗、爽快ドラッグなどがあります。
ただし、出店できるのは、メーカーか正式な代理店限定であり、品質と信頼が高い要求で保たれています。日本商品の中で人気なのはベビー商品であり、とくに日本の品質の高い紙おむつは売れ筋商品のようです。
京東商城と天猫の違い
中国ECモール大手といえば、アリババグループの天猫T-mallです。京東商城との大きな違いは、天猫(T-mall)がメーカーや企業が自身で運営をするというモデルに対し、京東商城は卸価格で買い入れた商品を自社独自で販売しているという点です。また、天猫(T-mall)にも「天猫国際(Tmall.HK)」という越境EC専門サイトがあります。京東全球購(JD Worldwide)と売上を比べてみると、天猫国際(Tmall.HK)のほうが多く、2016年の総売り上げでは約1.5倍の差があると言われます。
ただ、6月においては京東618の影響で、天猫国際(Tmall.HK)よりも京東全球購(JD Worldwide)のほうが多く売り上げています。
また、売れ筋商品ジャンルとしては、天猫国際では化粧品となっています。京東全球購が最も売れ筋が高いのはベビー関連商品であるため、ここも違いの一つでしょう。
これから中国EC出店を考えている日本企業は、中国EC大手の天猫(T-mall)と共に、京東商城特有の強みに注目しながら、今後の一手を選んでいくことも考えたいものです。